2009年5月15日金曜日

楽しい河船旅行

楽しい河船旅行
16日間ドナウ河の船旅を楽しんできた。河は狭いところで幅800メートルぐらいだったが、黒海に近ずくと対岸が見えるほど広くなる。雪解け水を集めて流れは思ったより急だった。船は動くホテルである。そのため毎日、荷物をパックしたりアンパックしたりする苦労から完全に開放された。河船は飛行機と異なり大体ダウンタウンのど真ん中に船着場を持つ。そのため船を離れて簡単にダウンタウンの散歩、買い物が楽しめる。
 ブダペストでは船窓の左側に宮殿を、右側に国会議事堂を眺めることができた。街行く人の顔もはっきり観察することができた。船内ではいつも食事が用意されている。ダウンタウンに出たときはその地方のレストランで食事をすればよいのだが、ついしまりや根性が出て、船に帰って食事をすることが多かった。クロアチアでは一般の民家でランチのご馳走になったが、そのスープとパスタは最高だった。セルビアやスロバキアではトルココーヒーに似たコーヒーを堪能した。ブルガリヤでは黒海を眺めながらシーフードではなくチキン照り焼きを食べた。黒海は塩分が多くて魚類が住めないそうである。
 船の客にはリタイヤーした人が多い。彼らは押しなべて早起きである。そのため朝6時に焼きたてのクロワッサンとフレシュなコーヒーが用意されている。このクロワッサンのおいしかったこと今でも忘れることができない。朝食と昼食はバッフェスタイル。おいしいものがいっぱい並んでいるが、注文をすれば何でも作ってくれら。朝食にはよく特注でベジタブル・オムレツを食べたし、ランチにはハンバーガーも注文した。夜はメニューがくる。各地の特産物を食べさせることが多かったが、依頼すればアメリカ風のビーフステーキも食べられる。ウエイターやウエイトレスがいつも微笑みを忘れぬのが大変気持ちよい。あるウエイトレスは小生の好きなコーヒーの味を知っていて、いつも同じコーヒーを頼みもしないのにサーブしてくれた。古枯の木は酒は飲まぬが、各地のワインは大人気だったようだ。
 船には必ず医者が乗っている。我々の医者はルーマニア人だった。大変なインテリーでルーマニアについていろいろ教えてもらった。医者はいつも船の客全員の観察をしているそうである。健康に問題があると大体この観察があたるらしい。外から帰ると船室に入る前に必ず船員が客の手に消毒液のスプレイをしていた。
 朝の太陽が川面に映るのを眺めながら朝食を取ったり、また大きく真っ赤な太陽が沈むのを楽しみながら夕食を食べていると日本の大会社の社長かアラブの王様になったような気分である。夕方には必ずティーとおいしいクッキーがでる。夕食後はピアノの生演奏を聞きながら食後酒を楽しめる。各グループに分かれて時にはクイズがある。我々はオーストラリア人とアイルランド人とグループを結成し、グループ名をマルタイ(multi-culture)として大いに健闘した。また各地の民族衣装を着た男女によるダンスや歌もたびたび楽しんだ。
 チャンスがあれば今度は北欧を船で廻りたいと思っている。 古枯の木

2 件のコメント:

  1. 優雅な豪華客船の旅、素敵ですね。私もいつかは・・・!いつか大家族で行きましょうね。

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  2. 楽し~いですね。このエッセイは今後何度も読み返し楽しめそうです。ドナウの船旅を旅行案内で読みました。古枯の木さんのエッセイは一緒に旅をしているようなリアル感があります。ちょうどテレビで一部ですが放送していました。エッセイがより楽しめました。

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