正教とキリスト教
皆さんの中にはギリシャ正教とかロシア正教とかについて聞かれた方が多いと思う。今回の旅行の目的の一つは正教について知ることだった。英語で正教はOrthodox という。ブルガリアとルーマニアでは正教会を訪問し、正教徒がイースターのお祈りをするのを見た。正教ではイースターはキリスト教よりも一週間遅い。正教徒のイースターの祈りは厳粛ながらもキリスト復活の喜びに溢れており見飽きることはなかった。
正教とキリスト教の違いは大きい。キリスト教では信者はキリスト像か聖母マリアさんを通じて祈るが、正教ではイコンを通じて祈る。祈るときキリスト教では男女は同じ部屋でするが、正教では男女別々の部屋でする。十字で横を切るときキリスト教徒は左から右に切るが、正教徒は右から左に切る。カトリックには法王が存在するが、正教に法王はいない。カトリックは坊主の結婚を許可しないが、正教では許される。
古枯の木の最大の関心事はイコンだった。キリスト教には存在しないイコンがなぜ正教にはあるのか。ガイドや同じ旅行に参加した正教徒の説明では、イコンは東方の野蛮な民族にキリスト教を教えるための手段であったとのこと。多分、キリスト教について未知の者に説明するときイコンの方が便利だとと考えたのだろう。キリスト教では坊主は説教をするが、正教では説教をせず、その代わり坊主と教徒が一緒に歌を歌って説教の代わりとする。歌の方が説教よりも野蛮人には分かりやすいと判断されたためだろう。
正教国でイコンは厳しく法律で規制されている。新しいイコンを製作することは厳禁されており、現存のものからコピーを作るだけである。
古枯の木 2009年5月16日記す
orthodoxは私たちがよく使うオーソドックスと同じですか?普通とか多数派のようなニュアンスで何気なく使っています。正教からきたのですか?勉強もしないで聞いてはいけませんね。少し勉強してみます。ありがとうございます。
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