ジプシーの存在
バルカン諸国とルーマニア(ルーマニアはドナウ河の北にあるため正確にはバルカン半島の国ではない。ヨーロッパの国である)を廻ったとき、彼らに共通の社会問題がジプシーの存在であることを教えられた。ジプシーは北インドに起源をもち、エジプトに移住した後、バルカン諸国とルーマニアに定住した。ジプシーの中には医者、弁護士、公認会計士、音楽家など社会の重鎮として活躍している人もいるが、ほとんどがスリを生業としているそうだ。
男の子供に対し親はスリになれと教え、スリの養成学校に入学させる。数年前、あるイタリヤの女性記者が子供スリ団の行うスリを見て、その巧妙さに舌を巻いたという。彼らは自転車に乗り、広場を徘徊していることが多い。カメラと財布をスラれた人がわが旅行団の中にもいた。
娘が12-14歳に達すると親はきらびやかなドレスを着せて彼女らを公衆の場に送り出す。これは彼女らを富豪に嫁入りさせるためだ。でもこれは他の人々の大きな顰蹙を買っている。
ジプシーが社会に同化しないとことがこれら諸国の頭痛の種らしい。次に機会があったらぜひジプシー村を訪問し、彼らの実情を見たり彼らの考え方を聞きたいと思っている。
古枯の木 2009年5月16日記す
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