GMと日航は同じ穴の狢(むじな)
GMの労働組合が極めて貪欲で傲岸不遜、経営のことにまで干渉していたことはつとに知られている。退職者の膨大なベネフィットがGM破産の大きな原因だった。一方、日航の社員が在職中手厚く庇護され、退職後のベネフィットがダントツであることは周知の事実である。
古枯の木の知り合いの娘さんは日航のフライト・アテンダントだった。すばらしい会社の社宅に住み、アラブの女王のような生活をしていたという。空港へ出勤するのはすべてタクシーで電車に乗ったことはなかったそうだ。洗濯ものは箱に入れさえすればすべて無料でやってくれた。たびたび飛行機に乗って、札幌までラーメン一杯を食べに行った。そのころ貧乏人がバカに見えてしかたなかったという。
こんなに社員を甘やかした会社は必ず破綻を来たす。日航の西松社長が日航の再建計画なるものを示したが、それは6,800人の従業員の削減と大幅な路線の縮小のみで社員のベネフィットの再検討には触れていない。鳩山新政権の前原国土交通相が日航の有識者のメンバーを切り替えると言っているがこれはいいことだ。
もし日本人社長がベネフィットの削減を打ち出せないならば、日産の場合と同様外部の力に頼らざるを得ない。デルタ航空やアメリカン航空から人を得て彼にやらせるのがいい。古枯の木は昔アメリカで会社を経営していたとき、日本の本社の抵抗が強いと判断した場合は必ず白人を立てて日本本社の抵抗を排除しようとした。白人はプレゼンテイションがうまいし、日本人は白人に極度に弱いからだ
日航がこの手法を用いて白人を利用すれば労働組合は屈服し会社の再建が成るかもしれない。それは同時に今まで貧乏人をバカにしてきた者への因果応報でもある。
古枯の木――2009年9月19日記す。
楽しく読んでいます。古枯の木さんは本当になんでもご存知なのでただただ驚きます。私でもわかるように明快に解説して下さり感謝します。私の知識が少しずつ増えていくのがうれしいです。
返信削除JALの方向性が決まりましたね。残念ながら海外航空会社の参入ではなく、日本の政府が舵を取ることになりそうです。なぜこんなになるまで放置されていたのか甚だ疑問です。今後のJALを、古枯の木さんはどう見るのでしょうか。
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