2010年7月14日水曜日

民主党の大敗に思う

民主党の大敗に思う

 2010年7月11日の参院選で民主党が改選議席を44に減らす大敗を喫した。マスコミはこぞって菅首相が掲げた消費税率の引き上げがその敗因だったと騒いでいる。だがそうだろうか。日本の財政は公共事業を無計画に推進した古賀誠を初めとする自民党議員と役人によりめちゃくちゃにされてしまった。彼らは公共事業を票田のために利用したのだ。日本は現在、世界最高の国債依存率であり、財政は危機的状況にあり、破綻したギリシャの状態よりもひどいとされている。このような状況下、菅首相が言ったことは当然のことであり、その必要性は自民党、民主党、マスコミ、国民も皆知ってたはずである。むかし、“金持ちは米を食え、貧乏人は麦を食え”と言ってマスコミの一斉攻撃を受けた総理がいたが、彼も当然のことを言ったにすぎぬ。
 では民主党の敗因はなんであったか。民主党はその政権公約の中で、できもせぬことを明日にでも実現できるかのごとく説いて世の善男漸女を欺いてきたのだ。ここに至って彼らは騙されたことを知覚し、昨年9月の衆院選で300席も与えたのは大きな誤りであることを発見した。民主党政権成立後10カ月めである。今回の民主党の敗北は彼らのリベンジとも言いうる。鳩山元首相の極めて幼稚な発言、普天間基地をめぐる彼の迷走、暴走、逆走、政治主導を叫びながらその完全な腰砕け。小沢は国民新党の亀井に押されての天下り人事を容認し郵政改革法案の提出をした。小沢、鳩山による政治資金の不明朗さなどが国民を民主党から乖離させたのだ。
 小沢は今回の選挙は菅の消費税で敗れたとして菅の責任を追求し、引きおろしを画策している。枝野幹事長にも責任論が及んでいる。だが本当に悪いのは鳩山、小沢と彼らを取り巻く小沢イノセント・チルドレン(無能な子供たち)である。

古枯の木―2010年7月13日記

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