2010年8月26日木曜日

歴史家と作家の歴史感の違いII

歴史家と作家の歴史観の違いII

 古枯の木はさきに”歴史家と作家の歴史感の違い”なるエッセイをこのブログで発表したが、ある読者から次のようなコメントが寄せられた。それによると歴史家はカメラマン、作家は画家または芸術家だという。
 カメラマンは被写体をそのまま写真に撮る。少しの私意も容れない。ただ撮るときの角度、時刻または撮る巧拙により結果は大きく異なる。たとえ客観的に歴史をみる人でも見方によって歴史が別物に見えるのはこのためである。一方、画家、芸術家は描く人物、事件などのデータは最大限収集するが最後は自分の好むままに脚色してしまう。脚色の仕方いかんによってはよい人物または悪い人物ができあがる。また事件についても同じような結果がでる。
 読者のコメントを要約すると上述のようになると思う。いずれにせよ卓見であり、いままでもやもやして解明できなかったな難問のひとつが解けたような気分になった。

古枯の木-2010年8月25日記す。

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