2010年8月14日土曜日

敗戦の日に思う

敗戦の日に思う

 今年も8月15日が近づいてきた。1945年の敗戦の日に古枯の木は旧制中学の一年生として工場で飛行機の部品を作っていた。昼前、先生が天皇陛下の重大放送があるので正午に事務所前の広場に集まるよう指示した。熱い夏の日だった。天皇の放送は雑音のためほとんど聞き取れなかったが、放送直後、工場長が日本はポツダム宣言を受諾し、戦争に負けたと解説してくれた。だれも無表情で声をださなかった。
 8月15日が近づくと各所で戦争の惨害を訴える催しが行われる。だが肝心なことは戦争の惨害を知る理性の力のみでは決して世界の平和は得られないということである。

古枯の木-2010年8月14日記す。

0 件のコメント:

コメントを投稿