2010年9月10日金曜日

無色透明な日本経済

無色透明な日本経済

 古枯の木は長年国際貿易の第一線にあったが日本経済は無色透明な経済であると思う。無色透明とは特色がないということである。アメリカ経済なら航空機、自動車、IT産業、エンタテインメント産業に特色がある。イギリスの得意分野は自動車、電子機器、航空機、石油であろう。ドイツは自動車、ワイン、フランスは電気機器に料理、ワイン、ファッション。イタリヤはデザイン、スイスは時計。各国みな強い分野を持っている。
 ところが日本にはそのようなものがない。日本は世界中どこにでもあるような商品を改良し、大量生産して単価を引き下げることには優れている。それゆえに古枯の木は日本を生産大国と呼ぶ。だが日本にしかないような商品は皆無であろう。よって経済大国ではない。
 日本商品には他国の商品に比較して早い、小さい、軽いなどの相対的なセールスポイントはある。だが日本商品にしか存在しない絶対的なセールスポイントなどまずない。古枯の木が商売の現場で味わった苦悩は実にこれである。
 願わくば日本人が独創力を磨き、欧米商品の模倣ではなくて真に日本独自の特色ある商品の開発をしてくれるよう祈るや切である。

古枯の木-2010年9月9日

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